後継者不足から見る今の農業の問題点

a0002_002581深刻な後継者不足

農業と言うと、貴方はどの様なイメージを浮かべるでしょうか、きっと多くの人は、貧しさや重労働による辛さ、汗と泥にまみれると言ったネガティブな印象を抱くと思います。 農業には、食糧の生産を行い、社会と経済の安定を担う重要な役割が有るにも関わらず、残念な事に、現在の日本の農業には、その様なイメージがまだまだ根強いのです。 現在の日本の農業には様々な問題点が有りますが、特に深刻なのが農業従事者の高齢化と後継者の不足です。 後継者がある程度の割合で就農していれば、高齢化の問題もそこまで深刻な問題には至りませんが、若い人材の不足はもはや慢性化しており、農業における抜本的な構造改革が迫られているのです。 先ほども述べましたように、農業には社会経済における重要な役割が有るにも関わらず、そこで就農しておられる方々は、ネガティブなイメージの為か、必ずしも世間から高い評価を戴いてはいないのです。 そのイメージの為になかなか結婚が出来ず、就農を諦めざるを得ない農家も多く出ているのです。 農業を取り巻く環境は年々激しさを増しており、これからは若い人材を如何にして確保するかが大きな課題です。 農業は、基本的に収穫物を売る事で生計を立てますが、商業や工業と違って収入の見通しが立ちにくいと言う弱点が有ります。 例えば、病害虫や自然災害による減収、そして相場の暴落と言った収入不足です。

不安定なイメージ

収入が安定しない以上、職業としての魅力に欠け、若い人たちは就農に二の足を踏むのは無理もない事です。 その為、若い人たちを就農させる為には、先ず第一に収入の安定的な確保が必要になります。 病害虫や自然災害のリスクに対しては、防除技術の開発・研究を推進し、先進的な農業を切り拓くと言った意識を持たせる事が重要です。 相場の暴落リスクに対しては、市場動向の十分な情報開示に加え、就農者と消費者の積極的な交流を図り、相互の信頼関係を築き上げる事が長期的な相場の安定に不可欠です。 これからは、多くの人に、農業の魅力と重要性をどうやってアピールし、新しい農業と後継者を育成するのかが重要になってきます。