農業と食育について

veg210-s食や農業に対する無関心

子供と料理をする時に、野菜の知識や雑学を子供に教える事が出来ない親が少なくないと言う話が有ります。 野菜だけでなく、毎日戴くお米がどの様にして生産され、食卓に上るのかをしっかりと説明出来る親も少なくないと言われています。 子供の将来を考えても、学校から教わる教科のみ習得しても、お米や野菜の作り方が分からない、ましてや田んぼ・畑にはいったことすら無いと言う子供たちが都市部を中心に増えています。

田畑を見た事の無い都市部の子供達

食に対する無理解・無関心は日本の農業を衰退に導く上に、農業技術の継承が絶えてしまうと言う危機を孕んでいるのです。 その危機感を解消する為に、特に地方部の学校では野菜栽培の授業や田植え・稲刈りと言った課外授業に熱心に取り組んでいます。 しかし、多くの子供達を抱える都市部の子供達は、周囲に田んぼはおろか畑も殆ど無いような環境下で生活をしている場合も多く、大切な食料に対する教育環境が整っていないと言うのが現状なのです。 ですが、この問題は今に始まった訳ではなく、戦後の高度経済成長の為に多くの田畑をつぶし、道路や工場や住宅などを造成した結果、農業に対する畏敬の念を失ってしまったのです。

食育は体で学ぶ事が大切

稲作や野菜作りの技術と知識を子供達に教える事で、食料に対する感謝の念と、生産をする事の大切さを学んでもらおうと言う目的で、食育と呼ばれる教育が多くの所で始まっています。 食育と一口に言っても、机の上で学ぶ場合もありますが、やはり本当の食育とは、田畑に出て、自分自身の体を使って学ぶ事が何より一番大切な事です。 そうする事によって、子供達は、自分が毎日戴くご飯や野菜を自分自身の力で育てる事で、新たな発見と、食料を大切にしなければと言う気持ちが湧いてくるのです。 ただし、都会地の様に自然の田畑で学習が出来ない環境下であれば、稲をバケツで栽培するなどの取り組みもあるのです。