原油価格高騰の対策と技術開発

agriculture_wine_vineyard_224655高騰を続ける原油価格に対する対策方法

高止まりをしている原油価格が下落をする可能性は当面低いと見られます。 しかし、農業を営んでいく限りは、ガソリンや軽油と言った化石燃料に依存をする体質は無くならないのです。 その為、農業の現場で出来る方法として、化石燃料に頼った農業のあり方を抜本的に見直すか、出来る限りの所で原油の使用料を減らす様にする必要が有ります。 その、主な取り組みとしては、冬場のビニールハウスの加温を従来の燃料であった重油から山林から伐採した間伐材や廃材を薪として利用したり、ペレット状に加工して燃料にすると言った取り組みが始まっています。 その他にも、トラクターの燃料となる軽油の代わりに使用済みの天ぷら油を加工処理して利用する方法が有ります。 また、マルチと呼ばれる野菜の下に敷くポリフィルムを、石油から加工して作った従来の製品から、紙や綿などの植物性の製品にする方法も始まっています。

その問題点とは

一見すると新しい技術で化石燃料のコストをカバー出来る様な感じに映りますが、これらの技術にも大きな問題点が存在するのです。 例えば、間伐材を加工したペレットや薪を燃やした際にはススが発生し、これが煙突に溜まると燃焼効率を著しく低下させるのです。 使用済みの天ぷら油にも、加工処理に関わるコストが発生するので、必ずしも負担軽減に役立つとは限らないのです。

ピンチをチャンスに

様々な技術開発も、それぞれに1長1短が存在しており、それらの長所を伸ばし、短所を克服出来なければ、本格的な普及へと繋がるとはいかないのが現状なのです。 しかし、ピンチはチャンスと言う格言の様に、これまでの化石燃料に依存してきた従来の農業から、地球環境を考えたエコでクリーンな農業に変える事が出来れば、それを新たな付加価値として市場に提供をする事が出来るのです。 そして、この原油価格の上昇は、本当の農業とは一体何であるかを考えさせてくれる機会でもあるのです。