農業の活性化と食生活の再日本食化
昨今の日本では、健康意識の高まりから、食生活を見直すプログラムなども多く紹介されるようになりました。しかし、現在の日本は農業従事者の高齢化や、減反政策、食品の輸入への依存などの問題から、なかなか健康的な食生活を実現するのは難しい環境であるとも言えます。やはり、国内での農業生産による安全で、より栄養価の高い農産物の生産がこれからの日本人の食生活に与える影響は大きいと言えるでしょう。こうした日本食に代表される日本の国産農作物は、海外へ輸出することで、より安全であること、高栄養であることのアピールも可能ですし、日本人が古来の食文化を再確認するきっかけにもなるはずです。
国を挙げて農業の変革、食生活の変革を
とはいえ、現状では、まだまだ国産の有機農法の野菜や米などは高価ですし、一部の裕福なひとしかその恩恵を受けられていないこともまた事実です。このような安全で、日本人にしかできない技術を終結した品質の高い農業は、国が主導して日本の輸出産業として育てるべきですし、農家の補助ではなく、高品質な生産に対する補助であるべきだと考えます。補助をしてもすぐには利益は生まれないかもしれません。しかし、持続して高品質で、安全な商品としての農作物や畜産物、海産物が当たり前のように流通し、そういった分野が国内消費、輸出ともに活性化するマーケットが出来れば、日本の農業もまた変わっていくでしょう。そうして、古来の日本食にあるような、高栄養価、高タンパクで健康的な食生活が戻れば、日本人の健康もよりレベルの高いものになると言えます。デフレ下の安かろう、悪かろうを脱して、日本人の誇りでもある高度な農業技術の集積によって、より良いもの、より安全なものを消費者の選びやすい価格で流通できるようになること、また海外でも通用するより商品として魅力のある農作物を作ることが、これからの日本の農業のカギになることだと私は思います。