日本人が目指すべき食生活と農業の関係

IMG_0970野菜不足の現代人

日本人の食生活の変化は、仕事や家事、育児といったライフスタイルの変化とも大きな関わりがあります。仕事が忙しく、休日も少なくなってしまうと、料理になかなか時間がかけられず、自ずと加工食品を選択してしまったり、時間が無いときに便利なファーストフードを選んでしまいます。単発的であればそれも仕方無いのでしょうけど、それが慢性的な食生活になってしまうと、野菜不足、栄養不足、栄養過多になり、最悪の場合糖尿病や肥満、高血圧といった成人病を引き起こしてしまいます。きちんとした栄養素を食事から取り、農薬や残留化学物質の心配も無い農作物を選択できる環境こそ、今の日本に必要な食生活と言えるのではないでしょうか。

有機農業や減農薬農業、地産地消の推進

そう考えると、現在の輸入に頼る食料事情は心配が多く残ります。海外産の野菜は大規模で合理的な生産方法をしているので価格は安く抑えられますが、大量に農薬や化学肥料を使っていたり、畜産に関しては促成剤や抗生物質を大量に使って育成された肉が流通していることなど、とても安全なものであるとは言い難いのが実情です。健康志向で語るのであれば、より農薬や化学肥料は少なくすべきですし、こういった有機農法や無農薬農法はコストがかかるので、日本の安全な農作物をブランド化するためにも、農政予算はこのようなことに使うべきだと考えます。また、産官学連携による技術援助もあれば、安全な農作物を比較的消費者に選ばれやすい価格で生産することは充分に可能であると言えるでしょう。そして、地方都市、都心問わず、その土地で作られた農作物や畜産物をその土地で消費するビジネスモデルの構築も、流通の簡素化という意味では重要になると思います。これらの実現は、保存料などの化学物質の無添加にも繋がるでしょうし、運送コストも安く済み、より多くの消費者により良い安全な農作物を魅力的な価格で届けることが出来る方法のひとつと言えます。