食生活の欧米化がもたらすもの
過去と違い、現在は加工技術や品質保持の技術の向上から、どこでも食べたい時に食べたいものが食べれる時代になりました。温めるだけ、お湯を注ぐだけで食べれるもの、注文してすぐに出てくるファーストフード、お菓子、パンなどお金さえ出せば簡単に食品は手に入るようになりました。また、パン食が普通になり、砂糖や米なども高度に精製されたものが主流になりました。また、食の欧米化の影響で、日本人は水産物から肉食へシフトしていきましたし、より高糖質、高脂質な食生活へと変遷していきました。しかし、これらの食生活の変化は、蔓延する糖尿病や肥満、心筋梗塞や高血圧など日本人の主流な病気を多々増やしてきました。人間にとって、高糖質、高脂質な食生活はやはり美味しく感じてしまい、安価にそのような食品が手に入る環境もあり、健康を害してしまっている現実があります。そもそも農耕民族であった日本人にこのような食事がはたして合っているのか、疑問に思う節も多々あるのです。
肥満や成人病の原因と食生活
肥満や糖尿病といった成人病の増加は、従来の日本食である高タンパクな食事から、高糖質、高脂質な欧米型の食事へのシフトから始まっています。これは、糖質が非常に脂肪として蓄積されやすいことや、現代日本のテクノロジーの進歩から、運動量が減り、より脂肪を消費する環境で無くなってきていることに起因します。欧米型、インスタントな食事は便利で、満足感も多いでしょう。しかし、大豆や野菜をふんだんに使う日本食の方が、われわれ日本人の健康には向いている食事と言えるのです。欧米型の食事は、今の日本の生活環境では消費しきれない程のエネルギーの塊でもあるのです。この従来の菜食と高タンパク食、海産物を中心とした食生活に戻していくことが、日本人をよりさまざまな成人病から遠ざけ、健康を取り戻すことができる素晴らしい食生活であると言えるのです。