農と人をつなぐ

PPP_tesagyoudenaewoueru500GNPに占める割合は2%

農業が日本のGNPに占める割合は2%ほどになっています。 農業は汚い・きつい・危険・かっこ悪い・稼げない・・と若者が離れ、 今日本の農村は高齢化・過疎化に拍車がかかっています。 農業従事者の2010年の年齢構成は65歳以上が61%、60~64歳が13%、50~59歳が15%、40~49歳が6%、39歳以下が5%となっております。 理想の社会は、農村部と都心部に住み分けせずに いろいろな世代の様々な職業の人たちが一緒に生活できる社会です。 ドイツでは年に2回、農家の一部を小さなホテルとして安く都心の人に2~3週間使ってもらい、農家の人と一緒に作業する時間や交流する時間を持たせています。政府がここに積極的に資金を投入し、国民もなんと半分が利用しているのです。EU諸国では国家予算のうちおよそ7割を農業にあてていると言われています。 日本でも国が人・農地プランなど掲げていますが、農業従事者とその近辺が中心で、残念ながら都心部の人を巻き込むようなものではありません。日本の国家予算のうち農業にあてるのはだいたい4%程度です。

民間の農と人をつなぐ取り組み

民間の農と人をつなぐ取り組みとして、 田畑のオーナー制度があります。 利用料を負担して農家の人と一緒に種や苗を植え、日々の農作物の世話は農家の人に行ってもらい、収穫などのイベントに参加して農家の人との交流をもつことができます。また農家側も余っている田畑を有効活用でき、過疎化が進む農村に人を呼ぶことができます。 また、農と人と食がうまくマッチングしたケースもあります。畑のオーナーは社会貢献で畑を無償で提供して、レストランを経営する企業は農作物を育てるための資金を全て提供し、農業をやりたい人は専門家などを呼んで教えてもらいながら労働力を提供するモデルファームがあります。収穫物は三者分け合い、皆で美味しく頂きます。 こうした農と人をつなぐ活動がもっと広がっていけば、 現在のような農業従事者だけが考える農業から、日本の皆で考える農業に変わっていくと思います。

さいごに

さいごに、若者の農業離れを食い止めるにはどうしたらいいか。 農業の概念やイメージを変えることが必要だと思います。 汚い・かっこ悪いは、例えばお洒落なシャツ着ていつも農作業する、 ビニールハウスをライトアップしてアートなものに変えてみる。 きつい・危険は、日本の食を守り育てている姿が男らしくてかっこいい。 稼げないは、稼げるようにいろんなことにチャレンジしている姿がいいなど。 農業という職業を皆に、特に若い女性に認めてもらい、農業は時代の最先端の仕事と思われれば、若い男性は自然と農業に戻るのではないかと思います。