生産人口の減少と農業の合理化、技術革新とは?

gum08_ph05040-s改革なしで生産人口だけが減った場合

前項では、少子高齢化が農業にどのような影響があるか書いていきました。では、今のまま、農協、補助金、小規模農業主体の農政、減反などを続けた場合将来はどうなるのでしょう?まず、生産年齢人口の減少は、人気の職種にますます需要が出ます。これは今の時代でもそうですが、金融や広告、商社、公務員といったホワイトカラー職に需要が集中し、製造業や農林水産業といったブルーカラー職はますます不人気になるでしょう。そうすると労働者の奪い合いが起き、給与は上がるが、個人個人の仕事の負担は増えるばかりといったことが起きます。そして、ブラックな職業と呼ばれ、ますます人材不足に悩む。そして、いつか産業自体が成り立たなくなる可能性があります。そうなる前に、対策をする必要があるのです。

農林水産業はホワイトカラー職にならないのか

では、慢性的な人手不足を解消するにはどうすれば良いのでしょうか?若者に人気のある職業になれば、就業希望者は殺到するでしょう。そうして農業は活性化されるでしょうが、人気の職種にすることは大変難しいのです。ただ前回にも述べた様に、大規模な農場を機械化されたシステムで少人数で管理することができれば、農業や水産業は肉体労働では無くなります。種まき、耕作、水やり、収穫と一連のプロセスはオートメーション方式にして機械がやり、それを管理するために人を雇用する。このような方法ですと、合理化された分就業者への利益の分配は可能になりますし、理系の仕事になります。給与がある程度保証され、仕事内容も管理が中心となれば人気の職業となることは可能でしょう。農業の大規模収益化、技術、作業のオートメーション化によって低コストで高品質な農業が可能になれば、雇用の問題だけでなく将来的な日本の農業の国際競争力の強化にもつながり、明るい希望が持てるでしょう。