具体的な日本での農業合理化プロセス

yasai10-1f農業の合理化とは

前回、これからの農業は大規模化、合理化、低コスト化、しかも高品質というものが求められると書きました。これからは、自国で手厚い保護を受けながら細々と続けていく農業は持続しません。外国と競争して、勝てる産業としての強い農業が必要になります。では、上記のなかでも農業の合理化とはどのようにすれば実現できるのでしょうか?まず、農場の大規模化における各種設備の充実です。たとえば、毎日人を雇って水やりや雑草の間引きなどの作業をしていては、時間とコストが掛かりすぎます。この部分は農場全体にスプリンクラー設備の導入や、耕耘機レーンの設置、肥料散布など全体的にオートメーション化を実現します。こうすることで、人件費カットや作業の効率化が可能です。

組織法人として農業を合理化する

設備の次は、法人としての合理化を考えましょう。ただ、農業をして出荷するだけでなく、販路のマーケティング部門、販促部門、営業部門などを設けて自社の野菜の最大限のプロモーションをしていけば販路も拡大できます。また、機械化によって、カットできた人件費をこれらに回すことで、次なる農地の購入や、作付け品目の拡大も可能です。また、広告媒体を使ったり、国をあげて自国産農作物のプロモーションをして輸出拡大に繋げるのも非常に有効です。このような場合の生産性も、機械化され大規模な農場を経営することで、日本だけでなく外国でも通用する農業法人の経営が可能となります。今までの、販路を持たない個人の農業から、大規模営業型農業に移行していくことで、若手の就業希望者も増加するでしょうし、なにより持続可能な農業が展開できます。農業の合理化は、次世代に日本の農業を担ってもらい、農業がこれからも日本の誇れる産業として続いていくための重要なポイントです。合理化、大規模化、法人化を進めて強い農業を育てていきたいものです。