春野菜は大人の味!春に収穫できる野菜辞典

挿絵1長い冬を抜けて新しいシーズンが始まる春は、そのときにだけしか食べられない野菜がたくさんあります。定番の常備野菜を育てるのも良いですが、せっかく野菜を作るなら、春だからこそ収穫できる種類を選びたいものです。そこで今回は、春に収穫できる、春ならではの野菜を紹介します。なかには栽培するのが困難な野菜もありますが、旬の春野菜のひとつとして覚えてみてください。

寒い冬から抜け出して!春野菜の特徴

挿絵2人の体は寒さから身を守るために、冬に脂肪分やエネルギーなどを溜め込むようになっています。春の野菜は冬のあいだに溜まった体内の老廃物を流し、ビタミンやミネラルなどの栄養分を与えてくれます。昔から日本に伝わる春野菜は苦みや独特の風味があり、おひたしや煮物、天ぷらなどで親しまれてきました。葉菜類や根菜類は繊維がやわらかく、加熱処理をしたほうが食べやすい野菜でも、春なら生食で食べることができます。火を通す場合はすぐに繊維がやわらかくなってしまいますので、歯ごたえや彩りを残すなら加熱調理は短時間ですませるのがポイントです。和え物やおひたしなどにすると、野菜の苦みや辛みが取れて食べやすくなります。通常、種まきや植えつけは冬以外に行いますが、春に収穫する野菜は冬のあいだに植えつけをするタイプがとても多いです。冬の低温にさらされることで味わいや甘みが増す野菜もあり、それが春野菜独特の味わいにつながっているのかもしれません。

春に収穫できる野菜1.緑が美しい葉菜類

挿絵3北欧では春の風物詩として有名なアスパラガスですが、日本でもアスパラガスの旬は春です。多年草で何年にも渡って収穫できるのがメリットで、種まきから収穫までは2年ほどかかります。春に収穫するなら、種まきは2月から3月頃になります。定植してから冬を越し、翌年の春に収穫することができます。フキは日本を代表する葉菜類です。12月から1月にかけて植えつけたら、2月から3月の間にはフキノトウとして、4月から6月まではフキとして収穫することができます。フキノトウは天ぷらにして、フキは煮物や佃煮などにしていただきます。つけ合わせとしてあると便利なパセリは、収穫期がかなり長い野菜です。夏まきしたら11月から翌3月にかけて収穫期が続きます。冬の間もきちんと寒さに耐えてくれますので、野菜作り初心者さんには特におすすめです。少々地味な存在ではありますが、殺菌作用があり肉料理のつけ合わせにぴったりです。

春に収穫できる野菜2.豊富な豆類

春に収穫できる豆類は、みずみずしい食感と鮮やかな緑が特徴です。その中でもサクサクと食べられるのがエンドウです。エンドウは、小さな豆をサヤごと食べるサヤエンドウ、大きな豆をサヤごと食べるスナックエンドウ、豆のみを食べるグリーンピースがあります。エンドウは1度植えると収穫時期をずらすことで3度違う食感を味わえるのがメリットです。秋に種をまいたら冬の低温期に葉や茎が大きくなり、翌年の4月には収穫期を迎えます。エンドウの成長具合を見ながら、適切な時期に収穫していきましょう。サヤエンドウはサヤの外からわずかに実のふくらみを確認できたら、サヤがやわらかいうちに切り取ります。スナックエンドウは、実が大きくなり、サヤがパンと張った状態になってから、グリーンピースはサヤが固くなり、表面にシワが寄ったら採り頃です。もうひとつ、春の豆類そら豆を紹介しましょう。1月から2月の間に種をまいたら、収穫は5月頃。春野菜と夏野菜の中間期に収穫を楽しむことができます。

春に収穫できる野菜3.春の風物詩の根菜類

玉ねぎは春まき用と秋まき用があり、春に収穫するなら秋まき用を使います。秋まき用の中でも生育が早い早生種がおすすめです。種まきは9月中に行い、11月頃に定植、翌年4月に収穫を迎えます。春の玉ねぎは新玉ねぎとも呼び、ほかのシーズンにはない柔らかさと甘さがあります。スライスしてサラダにしたり和え物にしたりなど、生食でおいしくいただくことができます。もうひとつ、春野菜の代表格といえばタケノコです。しかし、タケノコに関しては農業が好きだからといって、そう簡単に栽培できるわけではありません。タケノコの一般的な知識についてだけ説明します。タケノコが生えるのは竹林で、収穫時期は4月下旬から5月になります。春に収穫したばかりのタケノコは非常にやわらかく、やさしい甘みがあります。タケノコご飯に天ぷら、煮物、姿焼きなど、さまざまな調理方法で味わうことができます。皮付きで店頭に並ぶことも多く、タケノコのおいしさをまるごと味わえる唯一のシーズンと言っても良いでしょう。

春に食べたい野菜を教えて!

野菜好きの人に、春に食べたい野菜は何か、アンケートを取りました。グラフ1

【質問】
春に食べたい野菜はなんですか?
【回答結果】
回答 回答数
タケノコ 128
アスパラガス 98
その他 37
ふき 19

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:282サンプル

タケノコとアスパラガスに人気が集中!その理由は?

1番人気はタケノコで、アスパラガス、その他、フキと続きます。


タケノコ
  1. 今年も結構食べました。筍ご飯、かやくご飯、お吸い物、ごま油炒めなど。(40代/女性/専業主婦)

昔から日本人に親しまれてきた春のタケノコは、やわらかく調理して食べるのがおいしいと感じる人が多数でした。

アスパラガス
  1. ベーコンに巻いて美味しいし、そのまま茹でてマヨネーズに付けて食べても美味しいし、栄養も豊富だから。(30代/女性/専業主婦)

特にアスパラガスのベーコン巻きは人気が高く、男女を問わず人気があるようです。

その他
  1. 選択肢にあった春野菜も好きですが、葉が柔らかい春キャベツとか甘い新玉ねぎが食べたいです。(40代/女性/正社員)

その他の野菜で多かったのがやわらかい春キャベツ。春ならではの食感が決め手のようです。

フキ
  1. 一年中出回っているものではないので、お店で見ると「春だなあ」と感じ思わず買ってしまいます。(40代/女性/個人事業主・フリーランス)

長いフキが束になって置いてあるのを見て、ついつい手が伸びてしまうという意見が多かったです。

独特の風味とやわらかい触感が特徴の春野菜は、春にしか食べられないからこそ貴重に感じるようでした。

まとめ

ソフトなエグミがたまらない魅力を醸し出している春野菜は、まさしく春にしか食べられない野菜ばかりです。春にしか出回らないからこそ、自家栽培で思う存分食べてみたいものですね。中には栽培が難しい野菜もありますが、冬の厳しい寒さを超えることができる種類も多いです。ぜひ自家栽培で、食卓を春野菜で彩ってみてはいかがでしょうか。

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