夏の暑さが収まり少しずつ動きやすくなる秋は、これまで成長してきた植物が成熟して、さまざまな実をつける時期でもあります。鳥が木の実をついばむ姿を見かけたら、秋が深まった証拠です。もちろん野菜もおいしくなる季節です。豊かな秋をもっとおいしくするために、秋に収穫できる野菜を栽培してみませんか?食欲の秋に向けて、おすすめの秋野菜を紹介します。
夏の疲れを癒やして冬へ向かう!秋野菜の特徴
秋はいわば季節の変わり目です。夏の暑さで疲れた体を癒やして、寒さの厳しい冬に向けてエネルギーを蓄える時期です。秋の野菜は弱った体を回復するのにピッタリな野菜が目白押しです。夏は胃腸が弱りやすい季節で、食欲がなくなり体重も落ちやすい傾向にあります。秋の野菜は消化吸収がしやすく栄養も豊富なので、弱った胃腸にピッタリです。来る冬に備えてエネルギーを貯められるように、炭水化物を含む野菜が多いのも特徴です。9月はまだ夏野菜の収穫ができる時期で、10月になるとキノコ類やイモ類などの秋らしい野菜の収穫が始まります。11月になると冬の風物詩である葉菜類が登場し、季節の移り変わりをハッキリと自覚できるようになります。リンゴやカキ、ブドウ、クリなど秋を彩るフルーツも多く市場に出回るようになります。秋の野菜は全体的に風味も味も豊かで、栄養満点です。野菜の旨みをダイレクトに味わう焼き物や炊き込みご飯など、さまざまな調理法で楽しむことができます。
秋に収穫できる野菜1.豊富な根菜類
秋に豊富なのが根菜類です。人参は春まきと初夏まき、夏まきの3回に渡って植えつけ可能で、夏まきで植えた人参の収穫時期が10月中旬から始まります。この時期の栽培が一番育ちやすいので、おすすめです。ベータカロチンやカリウムが多く、高い抗酸化作用が期待できる野菜なので、ぜひたくさん育てて、たくさんいただきましょう。常備野菜として定番のジャガイモは、春まきと夏まきがあり、夏まきのジャガイモが11月に収穫を迎えます。デンプン質を多く含むためダイエット中の女性には敬遠されることもありますが、実はデンプン質がビタミンCを守っているので加熱調理をしてもさほどビタミンCは失われません。美容と健康の両面から積極的に食べたてほしい野菜のひとつです。また、昔から好きな女性が多いと言われる焼きいもの原材料サツマイモは、5月から6月にかけて種をまき、10月に収穫時期を迎えます。市民農園などではサツマイモ掘りのイベントも盛んに行われ、秋の訪れを感じるようになります。
秋に収穫できる野菜2.秋といえばキノコ類
キノコも秋の風物詩のひとつで、さまざまな種類が育ちます。ナメコやヒラタケなどは9月中旬頃から12月にかけて収穫できるようになり、シイタケは春と秋の2回楽しめます。キノコの家庭菜園はあまりイメージがないかもしれませんが、ホームセンターでは植菌済みのキノコの原木が売っていますので、興味のある人はぜひチャレンジしてみましょう。室内で手軽に育てるなら、キノコ栽培キットがおすすめです。栽培キットが届いたらすぐに箱から取り出して栽培を開始します。菌床を容器にセットしたら日陰において、1日2回霧吹きで水やりをすればOKです。丸みを帯びたシイタケが菌床からポコポコと生える姿は、なんともかわいらしいです。ちなみに、栽培キットはすぐにキノコが育つようになっていますが、原木で植菌からやるとなると、収穫までには2年はかかります。1年目の秋に植菌をしたら、早くてシイタケが2年目の3月頃から、ナメコやヒラタケ、エノキタケなどは3年目の10月頃から収穫可能です。
秋に収穫できる野菜3.葉菜類や果菜類は少ない
果菜類のほとんどは夏の収穫ですが、9月や10月頃まで収穫できる野菜も多いです。ナスは夏よりも秋の収穫のほうが糖分やアミノ酸の量が増えやすく、おいしく仕上がります。9月まで収穫できるのはシシトウやニガウリなど、10月中旬頃まで収穫可能なのはナス、ピーマン、トマトなどです。葉菜類は10月中旬から12月にかけての収穫になり、どちらかというと冬野菜としての認知度のほうが高い野菜が多いです。10月中旬から11月中旬まではミズナが、12月初旬までは小松菜が収穫シーズン。イタリア料理でおなじみのルッコラは、9月に植えれば10月には収穫可能で、初心者でも育てやすいのがメリットです。イタリア料理が好きな人は、ぜひ育ててみてください。果菜類や葉菜類は夏野菜、冬野菜として知られることのほうが多く、秋は値段の上下がしやすい季節でもあります。存在が地味になる秋だからこそ家庭菜園で栽培しておけば、高い商品を買わずにみずみずしい野菜を食べることができるのでおすすめです。
秋野菜で好きな料理を大調査!
栄養満点、種類豊富な秋野菜で好きな料理は何か、大調査しました。
秋の定番野菜を使ったレシピが盛りだくさん!
- サツマイモです。とにかく美味しいこと、秋を感じられること、またイモ掘りをしたり、焼きイモをしたりと楽しみ方も豊富だからです。(30代/女性/専業主婦)
- ナスが好きで煮浸しや焼きナス、麻婆ナス、カレーやパスタにいれても美味しいし、自分ではあまりしませんが天ぷらも美味しいですし万能なところが好きですね。(40代/男性/正社員)
- レンコンが好きなので、きんぴらをよく作ります。サクサクした食感が好きです。(40代/女性/専業主婦)
- かぼちゃの煮物、ほっこりとした温かさがあり、かぼちゃを食べると秋が来たと感じる。(50代/女性/派遣社員)
- キノコいっぱいの炊き込みご飯。キノコが好きなので。(40代/女性/派遣社員)
- 【質問】
- 好きな秋野菜料理といえばなんですか?どのようなところが好きなのかも教えて下さい。
- 【回答結果】
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フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:278サンプル
このほかにも、カボチャのスープやスイートポテト、秋野菜のソテーなど、たくさんの料理名が挙がりました。種類が豊富な秋野菜は、調理方法もさまざまです。みなさん、多種多様な料理で秋野菜を味わっているようですね。
まとめ
「実りの秋」「食欲の秋」という言葉があるように、秋に収穫できる野菜はたくさんあります。気温が涼しい季節なので動きやすく、農作業にはもってこいの時期です。育てやすい野菜が多いのも秋野菜のメリットです。夏バテを解消して冬の寒さに備えるためにも、秋野菜を積極的に育ててみましょう。ぜひ、家族みんなで収穫を楽しんでください。
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