ほかの季節に比べれば冬に収穫できる数は少ないですが、それでも栄養たっぷりで健康に良い野菜がたくさんあります。冬は畑の土を育てる季節で、種まきや植えつけはあまりしません。しかし、収穫なら話は別です。今回は野菜作りに興味のある人へ向けて、寒い時期に収穫できる冬野菜を紹介します。名前を聞けば「ああ、それがあった!」と思う野菜がたくさん出てきますよ。
甘くて体もあったまる!冬野菜の特徴
冬野菜とは冬に収穫できる野菜の総称で、大抵は厳寒を迎える前の11月、12月に収穫するのがほとんどです。美容や健康に興味のある女性のあいだでは、体を温める食材を積極的に食べて体内を冷やさないようにする風潮があります。冬に採れる根菜類は、まさに体を温める食材の代表格です。栄養も豊富なので、体内の免疫力を高めて風邪予防をするのにピッタリです。根菜類はじっくり炊くと甘みが強くなるので、煮炊きがおすすめです。薬味として使用する野菜も多く、新陳代謝を促したり血行を良くしたり、冬の寒さ対策ができます。冬は葉菜類も多く、鍋や汁物、煮物などに欠かせません。冬の葉菜にはビタミンB群やビタミンC、カリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれており、やはり風邪予防に最適です。ただ、これらの栄養素は水溶性のため、加熱調理で栄養が流れてしまいます。多くの栄養を余すところなくいただくなら、鍋や汁物などで、スープごと食べられる料理がおすすめです。流れ出た栄養素もスープごと飲んでしまえば、しっかり体内に吸収できます。ちなみに冬に収穫できる果菜類はありません。ハウス栽培で温度管理をしていれば別ですが、寒い時期には育たないことを覚えておきましょう。
冬に収穫できる野菜1.豊富な葉菜類
冬は葉菜類が豊富で、鍋やすき焼きなど体を温める料理によく使われます。冬の葉菜類で有名なのがほうれん草で、秋に種をまくと10月中旬頃から12月にかけて収穫を楽しむことができます。冬は霜が降りる前に収穫を、とよく言われますが、ほうれん草に関しては霜に当たることで甘くなります。春まきや夏まきでの栽培も可能ですが、とう立ちしてしまうと味が格段に落ちるので、野菜作りが初めての人は秋まきの冬収穫がおすすめです。鍋や炒め物、煮物、漬物などに使うハクサイは、8月に種まきをして、10月中旬から12月下旬の間に収穫をします。ハクサイはほうれん草とは違い、霜に当たると葉が劣化したり腐ったりするので、霜が降りる前に収穫します。ゴロッとした見た目と濃い緑が特徴的なブロッコリーも、冬に収穫できる野菜です。種まきが8月頃で収穫時期は12月です。ブロッコリーは冬に植えることもできますが、トンネル栽培で防寒対策をする必要がありますので、野菜作りが初めての人には夏まきの冬収穫がおすすめです。
冬に収穫できる野菜2.煮物にしたい根菜類
冬野菜の代表といえば根菜です。大根は春、夏、冬で収穫を楽しめますが、冬の収穫を予定するなら冬採り品種を選ぶようにしましょう。種まきは9月に行い、収穫は11月から12月下旬までです。大根本体にはビタミンCが、葉にはカルシウムやカロチンが豊富に含まれています。煮物にしたり味噌汁に入れたり、大根の葉でおひたしや炒め物を作ったりなど、まるごと1本使い切れるのが大根の良いところでしょう。素朴な風味とシャキッとした歯ごたえがおいしいゴボウは、キンピラや煮物、炊き込みご飯の具材などによく使われます。8月から9月にかけて種をまいたら、収穫できるのは12月中旬頃からです。種まきから収穫までのスパンが長いので、もし家庭菜園で育てるならスパンの短い短根種がおすすめです。冬料理で欠かせないサトイモは、4月下旬に植えつけたら、収穫は11月、12月まで待つことになります。収穫までのスパンがとても長い野菜ですが、ビタミンB群、カルシウム、ムチンなど栄養価が高いのでぜひがんばって育ててみましょう。
冬に収穫できる野菜3.冬は少数派のきのこ類
秋に多く冬は少数派のキノコですが、エノキダケは冬に収穫できます。秋のキノコと同じく家庭でできる栽培キットが売っていますので、ぜひ自宅で作ってみましょう。キットに同封されている説明書をもとに栽培すると、早くて2週間ほどで収穫できるようになります。一般的には市販のエノキダケよりも粘りが強く、一つひとつが大きく育ちます。おひたしにしたりバターソテーにしたり、いろいろな食べ方で味わってみてください。
ズバリ!好きな冬野菜は?
野菜好きなみなさんに、好きな冬野菜は何か聞いてみました。
- 【質問】
- 好きな冬野菜はなんですか?
- 【回答結果】
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回答 回答数 白菜 111 大根 90 ほうれん草 35 ブロッコリー 34 その他 13 調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:283サンプル
冬野菜はハクサイが圧倒的人気に!
冬野菜の中でも圧倒的人気なのがハクサイでした。
- ハクサイはお鍋の定番で重宝します。またお味噌汁やポトフ、様々な料理にも使えるので好きな野菜です。(40代/女性/パート・アルバイト)
淡泊な味わいとさまざまな料理に活用できるのがポイントのようです。
- 身体に良いので、スライスして片栗粉と卵を入れて作る大根餅、大根の煮物、大根のお味噌汁、大根おろしにして1本丸ごと食べきる。(40代/女性/正社員)
生食ではさっぱりとした辛みと、加熱調理したときの甘みのギャップが人気でした。
- パスタ、サラダ、炒飯、御浸しなどのあらゆる料理への応用力が有り、また自身が貧血になりがちな体質である事も相まって重宝しています。(20代/男性/学生)
ほうれん草を選んだ人は、ほうれん草の栄養価の高さを評価していました。
- ブロッコリーは栄養素が豊富だし、いろんな料理に使えるのでとても便利。味もそんなに癖がなく食べやすいので好き。(20代/女性/専業主婦)
見た目の鮮やかさとビタミン豊富な点を評価している人が多い印象でした。
アンケートの結果、ハクサイは栄養面、レシピの豊富さ、食べやすさの面から人気が高いことがわかりました。
まとめ
体を温め免疫力を高めてくれる冬の野菜は栄養満点で、老若男女を問わず、ぜひいろんな人達に食べて欲しい野菜です。日持ちのしない葉菜類も、家庭菜園ならいつでも新鮮な野菜を食べることができます。料理のレパートリーが増えるきっかけにもなりますので、ぜひ冬の野菜作りを楽しんでください。
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