農業体験というと農家や畑で行うものというイメージが強いのではないでしょうか?確かにそれがメジャーですし、間違いというわけではないのですが、ユニークな農業体験の1つとして、農家民宿というものがあります。名前だけ聞いてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、旅行者を中心に人気を集めているタイプの農業体験です。農家民宿とは具体的にどのような農業体験なのか、一般的な農業体験とはどんな違いがあるのかについてお話していきましょう。
農業体験ができる「農家民宿」とは?
農業体験をするとなると普通は短時間だけ、日帰りで数時間だけというイメージが強いかもしれません。しかし、農家民宿は宿泊も可能というのが大きな特徴です。主に農業を経営している農家がそのまま宿泊施設も提供しているタイプのサービスとなっています。似たような取り組みとして農家民泊というものもありますが、こちらは農家民宿とは違い、きちんとした宿泊施設は設けられていません。つまり、より旅行者向きのサービスとなっているのが農家民宿です。農家民泊の場合は宿泊代を請求されることはないので、民宿に泊まる費用が別にかかると思うと損に感じてしまうかもしれませんが、宿泊施設はとても充実しています。旅館業法の許可を得た宿泊施設ですから、一軒家の一室などとは異なり、快適に泊まることが可能です。
民宿という名前だけあって、旅館やホテルよりも料金が安めなのが特徴です。リーズナブルに旅行がしたい、手軽に農家気分を味わいたいという場合には向いている施設です。もちろん宿泊施設だけではなく、農業体験もきちんとしたものになります。農業体験と宿泊の両方のサービスを受けられるので、一石二鳥だといえるでしょう。
農家民宿で農業体験!あなたはどんな体験がしたい?
農家民宿での農業体験をするなら、どんな体験をすると良いものなのでしょうか?一般的にはどのような農業体験が好まれるのかも気になるところですよね。そこで農家民宿での農業体験で経験してみたいと思うことについてアンケートを取ってみました。
本格的な体験をしてみたい人が多数?農作物の味を堪能してみたい意見も
- おもてなし用のやさしいものでなく、リアルな収穫体験がしてみたい。(20代/男性/パート・アルバイト)
- 農家の人の1日の流れを体験したい。(20代/女性/正社員)
- まずは田植えがやってみたい。あと稲刈りも。(30代/女性/専業主婦(主夫))
- 自分で作った農作物で料理をして食べてみたい。(40代/男性/個人事業主・フリーランス) その地域でしか栽培出来ない、珍しい野菜や果物などの収穫の体験をしてみたいです。(30代/女性/パート・アルバイト)
- 【質問】
- 農業体験ができる農家民宿で、どのような体験がしたいですか?
- 【調査結果】
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フリー回答
調査地域:全国 調査対象:年齢不問・男女 調査期間:2017年06月16日~2017年06月23日 有効回答数:100サンプル
本格的な農業体験をしたいという回答が非常に多くなっていました。レジャーやサービス向けのものではなく、プロと同じように農作業をこなしてみたいと考える傾向にあるようです。具体的な農業体験の内容としては田植えや稲刈りが人気であることが伺えます。また、収穫した農作物を実際に食べてみたいという意見も多く、採れたての作物を実際に味わうことに魅力を感じている人も少なくないことがわかりました。
農家民宿ではどんな農業体験ができるの?
農家民宿でできる農業体験は地域によってさまざまですが、畑で採れる野菜や穀類を始め、果樹や花木、畜産による農業体験もあります。場所によってはその地域でしか採れないようなものや名物の農作物の農業体験もあるので、旅行を兼ねて訪れるのなら、そういったところを基準に選んでみるのも良いでしょう。山の近くであれば山菜採りを楽しむこともできます。また、農作物の収穫だけに限らず、季節によっては苗や種を植える体験もあります。具体的にどのような体験ができるのかは農家民宿によって異なりますから、よく確認したうえでスケジュールを組むようにすることをおすすめします。
農家民宿の中には1日1組限定としているところも少なくはありません。貸し切り気分に浸りながら泊まれるのも大きな魅力ですが、1日1組限定だからこそ、農家の人と蜜に接することができます。旅行での思い出づくりの一環として、農家の人とのコミュニケーションも円滑に取れるので、まるで田舎の実家に帰ってきたかのような穏やかな気持ちで過ごすことが可能です。農業の魅力をより身近に感じながら楽しく過ごせるので1日1組限定の農家民宿も検討してみると良いでしょう。
もし自分が農家民宿を営みたいと思ったら?
田舎暮らしをしている、あるいはこれから田舎暮らしをしようと考えているのなら、農家民宿の経営を考えてみるのも1つの手です。
農家民宿を経営するにあたっての流れとしてはまず、具体的な経営方針を定めるところから始めましょう。何のために経営をするのか、どんなことを目標にするのかを明確にしたうえで、具体的な運営方法や営業時間、食事の提供方法などを考えていきます。ある程度計画が固まったなら、実際に開業をするための準備を始めましょう。場合によっては宿泊施設に改造するために、住居の改装が必要になるので注意してください。農家民宿は旅館業法や食品衛生法を守る必要があるので、簡易宿泊所営業と食品衛生責任者の許可を取得しなければなりません。準備が整ったら開業の届出を出せば完了になります。
開業自体はさほど難しいことではありませんが、具体的にどのような方法でPRをするのか、どんな農業体験を提供するのかはきちんと考えなければ集客するのはなかなか難しいです。できる限り地域に特化した特別な体験サービスを提供し、その土地の持ち味を活かせるようにすると旅行の宿泊先に選んでもらいやすくなるでしょう。また、他にはない独自のサービスや品質などを意識した経営を心がけてみてください。
まとめ
農家民宿の魅力についてお伝えしてきました。ただの農業体験だけではなく、宿泊施設も兼ねた農家民宿は定評があります。地域や季節によって体験できる内容は異なりますし、場所によってはサービスの手厚さや宿泊の仕組みも異なりますから、バリエーションは豊富だといえるでしょう。特に1日1組限定の農家民宿は現地の人とコミュニケーションを取りやすいですから、農家の生活を満喫したいのならおすすめです。旅行先として訪れるだけではなく、自分で農家民宿を経営してみるのもやりがいがありますから、興味があるのならチャレンジしてみてはいかがでしょうか?