日本で行う農業体験は、実は外国人の観光客にも人気があります。東京都や大阪、北海道などの定番な観光地だけには留まらず、外国人は日本国内のさまざまな場所に足を運んでいますから、その一環として農業体験への参加にも積極的です。田畑での収穫や植え付けは外国人にとってはより珍しいものですから、貴重な体験で楽しんでもらう方法としては最適といっても過言ではありません。日本への理解を深めてもらうための農業体験で外国人観光客を呼び込むにはどうしたら良いのか、その対策方法についてお話していきましょう。
地域活性化につなげるために!外国人観光客を呼び込むことの必要性
地域活性化のための活動として観光業を栄えさせるには、外国人観光客を呼び込むのが有効的です。なぜ日本人ではなく、外国人を対象にするのかというと、都市開発の進行による農業離れや田舎の町村の過疎化が進んでいるためです。生活の場所としては田舎から離れたがる日本人よりも、外国人のほうが集客のターゲットにしやすいというメリットがあります。
外国人観光客が集まってくれれば、例え交通が不便な田舎の農村であったとしても活気は戻ってくるものです。活気づいた街並みを魅力的に感じられればその地域に行ってみたい、もしくは住みたいと思えるような若い世代の人を呼び込むこともできるでしょう。さらにいえば、若い世代の人が増えることによって、高年齢化が進んでしまった農家の後継者候補を増やせることにもなるので一石二鳥だといえます。外国人観光客が増えたからといってすぐにそのような効果が現れるとは限りませんが、過疎化が進み続けるよりは希望のある話ですから、積極的に取り組んでみる価値があるのは確かです。集客のための努力をすれば少なくとも事業の売上には貢献できるので、地域活性化を目指すのなら外国人観光客を呼び込むことを視野に入れてみてください。
日本の農業体験が外国人観光客に人気!その理由とは?
日本の農業体験は外国人に支持されていますが、一体なぜそんなにも人気があるものなのでしょうか?外国人に人気がある理由を分析するためにアンケートで調査を行ってみました。
日本の農業が珍しい!日本文化にも触れられる良い機会
- 日本の農作業は国外の人にとって馴染みがないから。(30代/女性/個人事業主・フリーランス)
- 田舎の景色が珍しく、日本らしさが感じられるからだと思います。(30代/男性/派遣社員)
- 農業体験をすることで、日本文化や日本の風習なんかも知ることができると思うので(40代/男性/正社員)
- なかなかできないことで、珍しいから。(20代/女性/正社員)
- ほかではできない、中身の濃い「ふれあい」ができるからではないでしょうか。(40代/女性/個人事業主・フリーランス)
- 日本の農家さんが農業に興味を持ってもらおうと努力をしていることと、日本には日本独自の野菜があり、外国人の方からすると新鮮に感じるのではないかと思います。(30代/女性/専業主婦(主夫))
- 【質問】
- 外国人観光客に人気の農業体験。なぜ人気だと思いますか?
- 【調査結果】
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フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年06月16日~2017年06月23日
有効回答数:100サンプル
アンケートの結果、日本文化に触れられるからではないかという意見が多くなっていました。日本の農業が珍しいから、日本らしさが感じられるからといった意見も多く、日本独自の貴重な体験としての認識は強いようです。他にも、日本独自の温かみのある触れ合いができるのが魅力だからなのではないかと考えている人もいましたし、それだけ日本の農業体験は他の国では体験できないような魅力が詰まっているのだといえるかもしれませんね。
農業体験は日本を知る絶好のチャンス!
日本の農業体験がなぜ外国人に人気が高いのかですが、理由としては海外にはない独自の文化があり、珍しい体験ができるためであることがまずは考えられます。海外でも農業が盛んな国は少なくはありませんが、日本よりも規模が大きかったり、規模は小さくても本当に一部の人しか携わることがなかったりといった影響などで、農業の希少性が高くなっているといえるでしょう。そのため、手軽に誰でも参加できるような農業体験は珍しく感じてしまうものなのかもしれません。
また、農作物の育て方についても他の国とは違い独創的であると見られるケースも多いため、日本の農業は日本文化独自のものという認識が強くなっていると考えられます。さらに、農業は日本古来の文化がそのまま現代に残っているものですから、古き良き日本の魅力を感じてみたい外国人観光客にとってはぴったりなレジャーイベントだといえるでしょう。農業体験と一緒に経験できる情緒を感じる田舎料理や古民家も、都会で見ることのできない文化ですから日本の歴史に触れる手段として適しているといえそうです。収穫した農作物をそのまま食べることもできますから、新鮮な和食を楽しみたい外国人観光客には嬉しいサービスなのかもしれませんね。
外国人観光客に来てもらうために工夫したいこと
外国人観光客に農業体験や観光に来てもらいたいなら、ただ待つだけの姿勢でいては難しいです。話題になるのを自然と待っているだけでは外国人観光客を集めることはなかなかできませんし、相応の対策が必要になります。
最初にできる比較的手軽な対策としては、運営しているホームページやウェブサイトの英語版を用意することです。英語であれば、外国人も気軽に読むことができますし、観光地やサービスの存在を知ってもらう良い機会になります。問い合わせがあったときのために、英語での対応もできるようにしておくとなお良いでしょう。さらにできる対策としては、インターネット上のサイトや広告だけではなく、現地での道案内の看板やパンフレットとして英語版を用意しておくのが望ましいです。行政が地域活性化のために外国人観光客獲得に乗り出しているケースもありますから、そういった場合は協力農家になっておくのも1つの手段になります。
もっと広めていきたいのなら、海外にも普及しているSNSサービスや動画サイトを使った宣伝もある程度の効果を発揮できます。農業体験の際に英語での接客対応もできると喜ばれるでしょう。
英語が苦手な人にとってはなかなかハードルが高く感じてしまいがちではありますが、英語による案内があるのとないのとでは外国人観光客を呼び込める確率は雲泥の差です。英語を積極的に取り入れて外国人が興味を持ってくれるように工夫してみてください。
まとめ
外国人観光客に人気の高い農業体験を通して地域の活性化を促せるという希望があります。それによって田舎に若い人が住んでくれるようになる、農業者の跡継ぎ候補が見つかるといったような恩恵も数多くありますから、外国人観光客をターゲットとした農業体験の集客をする価値はとても高いです。単純に農業についての理解を深めてもらう、良い思い出を作ってもらうといったことだけではなく、地域の活気そのものにも関わってくる課題だといえるでしょう。だからこそ、まずは外国人観光客に向けた観光案内の対応を徹底して行ってみてはいかがでしょうか?