農業を始めたいなら!就農に必要な勉強方法の種類や手引き特集

 

挿絵1 何の知識もないところからいきなり農業経営をすることは難しいので、まずは農業を始めるための勉強をすることが必要不可欠です。しかし、勉強とはいっても、学校に通う方法、働きながら学ぶ方法、独学による勉強など数多くの方法があります。これらの勉強方法にはそれぞれメリットやデメリット、特徴がありますから、それを踏まえたうえで自分にとって最適な勉強方法を選ぶのがベストです。実際にどのような勉強方法があるのかを見ていきましょう。

農業を勉強するには?大学から研修まで方法はさまざま!

挿絵2 農業の勉強をするための方法としてまず挙げられるのは農業大学や就農準備校、セミナーなどです。これらは学費や参加費用を運営元に支払って勉強をする方法で、きちんと座学として知識を得たいという人に向いています。ただ、就農準備校は農業大学とは異なり、より実践的な勉強も行いますから、学校に行くのならそういった特色を踏まえたうえで選ぶようにしたほうが良いでしょう。
学校に通う以外の方法としては、農業研修や農業法人で勤務をするという手段もあります。どちらもプロの農家の元で働きながら学んでいく方法です。研修生として入るのか、下働きの勤務をするのかという違いがありますが、学校での勉強よりも実践的な知識を学ぶことができます。勤務の場合は勉強よりも労働を優先しますから勉学としてはなかなか集中できないかもしれません。ですが、現場の様子を間近で見られるというのは大きな特徴だといえるでしょう。
他にも、独学で学ぶという手段もあります。学校には通わず、農業法人の元で働くこともせずに市販の著書や参考書を読む方法です。自分のペースで座学の知識をじっくりと得るには向いているといえます。
このように、農業を学ぶ方法は幅広いですから、自分に合っていると思う方法を実践してみることをおすすめします。

就農希望者なら農業研修がベスト!勉強内容と申し込み方法は?

挿絵3 就農希望者のために農業研修の制度が設けられており、受け入れ農家で実際に働くことが可能です。農業研修では、日常の農作業を始め、農村での生活、地域社会の参加という主に3つのカリキュラムを学びます。日常の農作業は1日のスケジュールや必要な技術を主に学んでいき、農村での生活を通した研修では経営管理の方法やコストに対する考え方などを勉強していきます。最後に地域社会への参加は、人的なネットワーク構築を目的としたものです。いずれもこれから就農をしたい人にとっては必要な知識ですから、実践的なノウハウを学べる研修であると考えて良いでしょう。
農業研修を受けるためには、自治体などのウェブサイトで情報をチェックしたうえで申し込めば参加が可能です。年齢の条件が設けられている場合はありますが、経験の有無は問われないので応募条件さえ満たしていれば基本的には簡単に参加ができます。参加すること自体は簡単ですが、農作業の内容はハードですから気軽な気持ちで参加してしまうと大変に感じやすいです。体験したい人ではなく、就農希望者向けの農業研修なので、参加したいのであれば強い覚悟を持ったうえで臨むことが大切だといえるでしょう。

農業研修生として働くことの魅力って?メリット・デメリットを紹介

挿絵4 農業研修生になる最大のメリットとしてはまず、お金がかからないという点が挙げられます。大学や大学校などで勉強をするとなると学費がかかってしまいますが、農業研修ならそういったお金は発生しません。むしろ、研修生として働くわけですから、研修の手当てとして給与を得ることができます。住み込みでの研修受入れをしているところも多く、生活費を押さえることが出来るのも魅力のひとつです。また、きちんとした農家で働くことになるわけですから、プロの農作業を間近で見ることができますし、教えてもらいながら確実に技術を身に付けていくことも可能です。
デメリットには、拘束時間の長さが挙げられるでしょう。早朝から夕方まで、1日8時間は労働を強いられますから、外での勤務に慣れていない人にとってはかなりハードに感じるものです。農家はゆったりとマイペースに楽しみながらやるものというイメージがある人にとってはハードルが高く感じるかもしれません。本格的な研修の場合は1週間のうち6日間は取り組むことになりますので、相当な体力が必要となることは覚悟しておいたほうが良いでしょう。また、研修先との相性の問題もあるため、自分に合った場所かどうかをきちんと吟味することも忘れないようにしましょう。

社会人でも働きながら農業を勉強できる!主な勉強方法3つ

社会人として働きながら農業の勉強をする方法としては主に3つあります。1つは農業体験農園に参加する方法、もう1つは農業法人のインターンシップ制度を利用する方法、そして最後は土日のみ民間の農業学校で学ぶ方法です。
農業体験農園は、プロにサポートをしてもらいながら長期的に農作物を育てて収穫していく契約のことです。体験したいだけの人も参加しますから、就農希望者向けというよりは、一通りの農作業の流れを学びたい人に向いています。農業法人のインターンシップの場合はより本格的な就業体験となっており、1日8時間から12時間の農作業を行うため、労働者と変わらない経験をすることが可能です。週末のみのインターンシップもありますから、社会人でも問題なく勉強のために参加できます。民間の農業学校は入学金や学費を支払う必要がありますが、本格的に勉強をしたい人に向いている方法です。講師から教えを乞いたい、きちんと学校に通いたいということであれば、この方法を取ると良いでしょう。 いずれの方法も、社会人であれば土日を使って農業の勉強ができますが、上手く両立することが大きな課題となります。社会人として働きながら農業をするメリットとデメリットを踏まえたうえで勉学に臨むと良いでしょう。

自力で勉強は可能?農業の知識を独学で習得する方法とすすめ

農業に関する書籍は本屋で数多く販売されていますから、一通りの知識を得ることは可能です。家庭菜園の方法に限らず、本格的な農作業の方法や農業経営の方法について知ることができるでしょう。ただ、あくまでも知識として得られるものですから、独学による勉強だと実践が手軽に行えないというデメリットがあります。経験者の意見を聞くことはもちろん、実際の農作業の様子を見ることができないので、効率が良いとはいえません。独学で勉強をするとしたら、農業に興味を持ったばかり、本格的に就農しようかどうかはまだ考えているといった段階で行うのが望ましいでしょう。
農業についてきちんと学びたいのであれば、参考書だけで勉強をするのではなく、経験者からのアドバイスを得るためにセミナーや研修への参加、学校での勉強をすることをおすすめします。座学による授業だけではなく、実践も行うような勉強方法であれば、参考書を読んで得た知識を実際に試してみることができますし、それだけ自分自身の技術として身に付けることも可能です。わからないことがあれば、経営者や講師などにその場で質問することもできるでしょう。疑問をすぐに解消できるというのも研修や学校で学ぶことの魅力といえます。独学よりも効率は良いですから、就農での成功を本気で目指すのなら独学以外の勉強方法も積極的に取り入れていきましょう。

経験者はどのように勉強してきたのか

グラフ 多くの勉強方法がありますが、実際に農業に従事したことのある経験者はどのような方法で知識を身に付けてきたものなのでしょうか。農業経験者に実際に行った勉強方法について訊ねてみました。

【質問】
あなたはどのような方法で農業について勉強しましたか?
【回答結果】
回答 回答数
農業大学、就農準備校に入学する 10
セミナーに参加する 6
農業研修に参加する 13
農業法人に就職する 2
周辺の経験者から教えを乞う 75
独学で勉強する 10

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2015年12月22日~2016年01月05日
有効回答数:116サンプル

周りに教えてもらうのが普通?親戚や実家が農家だから!

116人中75人が「周辺の経験者から教えを乞う」と回答していました。

  1. 実家が農業をやっているので、親や親せきから教わった。(40代/男性/個人事業主・フリーランス)
  2. 親戚の人で農業をしている人がいるので、その人から勉強しました。(30代/男性/派遣社員)
  3. 自分一人の力で学ぶには限界があるので、経験者の意見を聞くことが一番だと思うからです。(30代/女性/専業主婦(主夫))

実家や親戚の人が農業をやっているから教わったというケースが主なようです。経験者に意見を聞いたほうが良いからという回答もありましたし、多くの人が効率的な手段だと考えているのかもしれませんね。
次いで多かったのは、116人中13人が答えた「農業研修に参加する」でした。

  1. 農業を実際に体験してみたかったから。(60代/女性/専業主婦(主夫))
  2. 教えてくれる機関がないと、始めにくい(30代/男性/派遣社員)
  3. 研修を受けることで農業の在り方が分かる(50代/女性/専業主婦(主夫))

研修を受ければ農業への理解を深められるという姿勢の意見が目立っています。農業研修を受けることで農作業の技術が身に付きやすいと考えられているのかもしれません。
アンケートの結果、周辺の経験者から教えを乞うケースが圧倒的に多いことがわかりました。農業の場合は学校や書物で勉強をするよりも、実践的な方法や経験者の生の声を通して学んだほうが良いといえるようです。

それぞれに魅力がある!効率的な勉強なら農業研修が有効的

多くの勉強方法について紹介してきました。研修生として受け入れ農家で働く方法もあれば、学校で勉強をしたり、独学で本を読んだりといったさまざまな手段があります。それぞれにメリットやデメリットがありますから、一概にこの方法が良いとは言い切れませんが、効率的な勉強方法という観点ではより実践的な手段が好まれるようです。農業に従事したことのある人の意見を見ても、周りの経験者に話を聞く、農業研修へ参加するという方法は特に有効的な手段だといえます。効率的かつ確実な方法で就農のための勉強をしたいのなら、そのような方法を優先的に検討してみてはいかがでしょうか?

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