社会人のままでできる?働きながら農業の勉強をする3つの方法

 

挿絵1自給自足の生活に憧れてはいても、農業だけで生計を立てていくのには不安がつきまとうものです。農業に興味はあっても、本当にそれだけで暮らしていけるものなのか、農作物が上手く育たなかったときはどんなリスクがあるのかを考えると踏み切れないという人も少なくないのではないでしょうか。社会人として働いているのなら、今の仕事を捨ててまで農業を始めるのはなかなか簡単なことではないですよね。そんな人のために、会社で働きながら農業の勉強をする方法を紹介していきましょう。

気軽に農業を勉強するなら農業体験農園がおすすめ

挿絵2気軽に農業の勉強をしてみたいと考えているのなら、本格的に住み込みの研修生として働くよりも、農業体験農園の契約をすることをおすすめします。農業体験農園は、1年未満を基準の契約期間とした長期体験プログラムのようなものです。農地を借りて行う市民農園とは違い、農地所有者が経営の主体となるので体験者の負担が大きくないというメリットがあります。プロの農家の人が苗の植え付けや栽培の管理方法、収穫方法までをトータルで教えてくれますし、農作物の正しい育て方を身に付けられるでしょう。約1年間の栽培の中で体験するので、1年間の農業の流れを把握するのにも役立ちます。
農業体験農園の入園者は農作物の育成だけではなく、定期的に行われる講習会や交流会に参加することもできるので、楽しみながら農業を体験したいという人にも向いています。独学で農地を借りて農作業を行うとなるとどうしても上手く野菜が育たなかったり、手入れを怠ったりしてしまいがちなものです。しかし、農業体験農園ならプロによるサポートがあるので誰でも安心して高い品質の農作物を育てることができます。社会人として働いていたとしても無理なくスケジュールを組めますから、参加する価値は十分にあるといえるでしょう。

働きながら、お家の近くで野菜作りを始めるならシェア畑がおすすめです

経験豊富なアドバイザー在籍で、定期的に実演付きの講習会がありサポートも充実。 季節ごとの野菜の種や苗、肥料、農具は全て農園に揃っているので、初めての方も安心して始められます。 詳しくは下記のバナーからHPをご覧ください。

シェア畑

農業法人のインターンシップ制度を週末のみ利用する

挿絵3社会人が農業を学ぶ方法の1つとしておすすめなのが、農業インターンシップへの参加です。農業法人で就業体験ができる制度のことで、1999年から実施されています。体験期間は1週間から6週間程度となっており、参加費用はかからないのが魅力です。食費や宿泊費は受け入れ農家が負担してくれるため、必要な費用は現地までの交通費程度だと考えて良いでしょう。住み込みが原則ではありますが、社会人の場合は通勤での参加も可能となっています。体験は1日8時間から12時間の作業になるので、仕事をしながらであれば、週末のみのコースに参加するのが良いでしょう。
申し込み方法は体験申込書に必要事項を全て記入し、体験開始希望日の2週間以上前に全国新規就農相談センターへ郵送、あるいはEメールを送ります。その後は希望に合った受け入れ先が見つかり次第、事務局から連絡が入るので、受け入れ農家に直接連絡を取り、日取りや必要な持ち物などを確認し、当日に臨むという流れです。
インターンシップに参加するには傷害保険の加入が必須ですが、保険の手続きは進めてくれますし、保険料も全国農業会議所が負担してくれるので特に気に留めなくて良いでしょう。ただ、週末の農業インターンシップは募集人数に限りがあるため、時期によっては募集していない可能性があります。また、1カ月以内に5日間程度の参加が求められるので注意しておきましょう。

平日は働いて土日は民間の農業学校で学ぶ

体験ではなく、本格的に学業として学びたいということであれば、土日は民間の農業学校で学ぶというのも1つの方法になります。週末のみであれば、平日は普通に働くことも可能です。農業学校であれば、畑で作物を一度も育てたことがない全くの初心者でも基礎から専門知識を学べます。入学金や授業料がかかるため、数十万円単位のお金が必要にはなりますが、お金を払っている分、それだけ真面目に取り組むことができるというメリットもあります。無料の制度を利用するとどうしても怠けてしまいがちな人や、学費を払って講師に遠慮なく色々と質問したいという人にはとても向いているといえるでしょう。
民間の農業学校への入学方法ですが、まず募集を行っている農業学校を探し、受講資格や申し込み方法を確認してください。ホームページの案内に沿った申し込みを行い、入学金や学費を支払えば問題なく入学できるでしょう。いきなり学校に入るのは不安がある、本当に農業学校で学ぶ方法が良いかよく考えたいという場合は、まず授業見学会や体験会に参加してみることをおすすめします。そのうえで、民間の農業学校に入学すべきかどうかを改めて考えてみると良いでしょう。

社会人のままで農業を勉強するメリットとデメリットは?

社会人のまま農業を勉強するメリットとデメリットとしてはどんなものがあるのでしょうか?アンケートでイメージ調査を行ってみました。

収入面のメリットが大きいのが魅力?

  1. メリットは収入を確保したままキャリアを積むことができる事。デメリットは平日の作物の管理が難しく出荷レベルの作物に成長できない。(20代/男性/派遣社員)
  2. メリットは週末を利用するため仕事をしながら農業を学ぶ事が出来る上に収入が減らないところで、デメリットは毎日の作物の成長が見られない、仕事をしながらの農業なので継続するためにかなりの体力や精神力が必要な事だと思います。(30代/女性/パート・アルバイト)
  3. メリットは収入が増加すること、デメリットは休みがなく体調不良になる可能性があることです。(30代/女性/パート・アルバイト)
  4. メリットは、給与が安定しながら農業ができる。デメリットは、中途半端になってしまう(10代/男性/学生)
  5. メリットは、お金を稼ぎながら農業の知識を得られること。デメリットは、週末だけだと知識を習得するまでに時間がかかること。(40代/女性/パート・アルバイト)
【質問】
今の仕事をやめずに週末農業で農業を学ぶメリットとデメリットは何だと思いますか?
【調査結果】

フリー回答

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年06月16日~2017年06月23日
有効回答数:100サンプル

まずメリットとしては、収入を安定して得られることや収入が増えることを魅力だと感じている意見が目立っていました。収入が少なくなるリスクを避けられるのは大きな魅力に感じるのかもしれません。一方でデメリットですが、知識を得られるまでに時間がかかる、体力的に厳しいといった意見が多いです。仕事と農業の勉強を両立するのは難しいものというイメージもあるようですね。

まとめ

社会人として働きながら農業を勉強する3つの方法を紹介してきましたがいかがでしたか?3つともそれぞれにメリットや魅力がありますし、週末だけ時間を割いて農業の勉強をしたいと考えているのであれば、自分に合っていると思う方法を選んでみることをおすすめします。アンケートの結果では、仕事と勉強の両立が難しいと感じる人は少なくありませんでしたが、収入を減らさずに農業の勉強もできるというのは大きな魅力です。リスクを避けながら徐々に農業にシフトしていきたい、働きながら勉強してみたいと思うのなら、まずはチャレンジしてみてください。