農業が好きな社会人や主婦に人気の週末農業ですが、毎日畑に通うわけではないので、上手に野菜を育てることができるか心配する人も多いようです。たしかに、種類によっては毎日目をかけて育てる必要があります。しかし、農業初心者や週末農業でも育てられる野菜も存在します。今回は、野菜好きの農業初心者さんのために、育てやすい野菜を3種類紹介します。栽培のコツやノウハウなども解説しますので、週末農業を考えている人は必見です。
週末農業で育てたい野菜は何?
もし週末農業をするなら、何の野菜を育てたいか聞いてみました。
夢が広がる週末農業!育てたい野菜いっぱい!
- トマトとナスが好きなので、この2つを作ってみたい。プチトマトは作ったことがあるので、今度は本格的に大きなトマトを作れれば、と思う。イタリアンの食材にもなるので、トマトとナスを作れるようになればいいと思っている。(50代/女性/派遣社員)
- インゲンやオクラ、アスパラガスのように、収穫期は毎日チェックしなきゃいけないような野菜は無理だから、収穫がいっぺんに済むジャガイモや大根やキャベツやハクサイ…かな。(40代/女性/専業主婦)
- 普段食べる野菜をメインで考えたいです。そのほか、メロンやスイカなども作ってみたいです。(40代/男性/正社員)
- 玉ねぎ。保存が効くし、サラダに煮物、炒め物と用途が幅広いので。(40代/男性/正社員)
- トウモロコシ。大きく育つので、達成感がありそう。(50代/男性/経営者)
- 【質問】
- もし週末農業をするなら何の野菜を育てたいですか?
- 【回答結果】
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フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月02日~2017年08月09日
有効回答数:243サンプル
難易度の低さから、トマトとナスは一番人気でした。そのほか保存ができる野菜の人気が高く、栽培と料理の両方を楽しみたい人が多いようです。では、週末農業に適している野菜類について見ていきましょう。
週末農業向きの野菜1.果菜類
野菜のなかでも果実を食べる野菜のことを果菜といいます。上記アンケートではトマトやナスが人気でしたが、この2つは育てやすい果菜類の代表格です。果菜類は夏野菜に多く、エダマメやオクラなども果菜類の仲間です。トマトは高温を好みますが多湿を嫌うため、梅雨時期の害虫防除がポイントです。水はけの良い土地で水分を少なめにすると、甘いトマトが育ちやすいです。ミニトマトはプランター栽培で人気があり、ベランダなどでも育てやすい果菜として親しまれています。ナスは直射日光にも雨にも強いので、初心者には持ってこいの果菜でしょう。ビールのおつまみとして定番のエダマメは、乾燥に弱く保水力に優れた土地を好みます。湿気の多い日本では比較的育てやすい野菜と言えるでしょう。根っこに住み着いている根粒菌が栄養を作り出してくれるので、肥料のあげすぎには注意です。ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なオクラは、日当たりがよく水はけの良い土地が向いており、高温に強いのが特徴です。夏の風物詩としても知られるスイカは意外にも育てやすい果菜の一種で、高温と日光、水はけの良い土地を好みます。店頭では高い値段で販売されがちなので、お家用にぜひ育ててみてください。
週末農業向きの野菜2.根菜類
土の中で育ち、根っこや地下茎部分を食す野菜が根菜類です。幼稚園や保育園、小学校などの課外授業でイモ掘りがよく行われるのは、その育てやすさが理由になっています。たとえばサツマイモは、水はけがよく痩せた土地でよく育ちます。肥料も最低限ですむので、週末農業にはピッタリです。ジャガイモも育てやすい根菜のひとつです。ポイントとしては、日光に当たると毒素成分のソラニンが増えてしまうため、土寄せをして露出させないことです。収穫時期は初夏と初頭の年2回あって量が採れるうえに、栽培の手間がかからないため、農業初心者の人はぜひ挑戦してみてください。常備野菜のなかでも圧倒的な収穫量を誇るのが人参です。ほぼ1年中収穫することができますが、春になるとトウ立ち(花茎が伸びること)してしまい味が落ちてしまうので、夏に種まきをして秋冬に収穫するのがおすすめです。根菜の定番玉ねぎは、夏の暑さに弱いので秋頃に種まきをしたら11月頃に植え付けをして、追肥をしながら越冬します。玉ねぎは店頭で見ない日がないほどポピュラーな野菜ですが、実は収穫時期が年に一度だけしかありません。種まきが秋なら収穫は翌年の夏になるので、のんびりと野菜を育てたい人におすすめ。収穫後はしっかりと干して長期保存に備えましょう。
週末農業向きの野菜3.葉菜類
植物の葉や茎を食す野菜が葉菜類です。葉菜類は一般的に日持ちしないことが多いので、週末農業で採れたらその日のうちにいただくのがおすすめです。地中海料理でお馴染みのルッコラは、特にイタリア料理によく使われる香味野菜です。日本では珍しい部類に入る野菜なので、店頭での値段はある程度高くなりますが、意外にも栽培難易度は低いので、イタリア料理が好きな人はぜひ作ってみましょう。春と秋が種まき時期ですが、週末農業で栽培するなら害虫の少ない秋まきがおすすめです。やはり地中海地域が原産のリーフレタスは、プランターでも栽培できます。春まきと夏まきの野菜で、種まきから約2カ月で収穫することができます。独特の清涼感が特徴の三つ葉は、お吸い物や丼モノなどの添え物というイメージが強いですが、あるとないでは仕上がりにグンと差が出る、料理のアクセント的野菜です。暑さと湿気に強く、日当たりの悪い場所でもグングンと育つので、水耕栽培やプランター栽培も可能です。アサツキもプランター栽培が可能で、春と冬が収穫時期、1度植えたら長くて3年は収穫できます。このように、週末農業向けの葉菜類は香味野菜に多いのが特徴です。特に外国料理によく使われる葉菜類は店頭で購入すると高くなる傾向にあるので、ぜひ週末農業で栽培してみましょう。
まとめ
日々の食卓を彩る定番野菜から海外原産の野菜まで、週末農業に向いている野菜は多岐に渡ります。根菜類は育てやすく保存も効くので、常備するのにうってつけです。果菜類や葉菜類は保存期間が長くないので、週末農業の採れたてをおいしくいただきましょう。比較的育てやすい野菜の栽培に慣れたら少しずつ難易度を上げて、自分の好きな野菜の栽培に挑戦してみるのもおすすめです。
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