ハイキャリアを捨てて
広島県東広島市にて、無農薬野菜を生産する西村氏は、京都大学農学部卒業をし、大手食品会社に就職。 社内では、品質管理部門で飲料の危害微生物を特定し、殺菌方法の確立などを担当。順風満帆のキャリアを重ねていたが、 生涯サラリーマンは、自分の性に合わないと脱サラを決意する。
なぜ農家に転身したのか?
サラリーマン時代から趣味の一環として、市民農園を借り、週末は野菜と触れることでストレスを発散していた。 ただ、当時から農業に対する世間の目は『3K』としての印象が強かったため、『人が嫌がる仕事には何か理由があるはず!』 それなら自分がその世界に飛び込み、何かできることがあるはずだ。そう思ったことが農家転身のきっかけと語る。
農家になることで不安はなかったのか?
不安がなかったと言えば嘘になるかもしれないけど、過去から親交の深い仲間達からも、日頃から食すものについて、 誰が作ったものなのかが分かったら安心だと聞いていたので、そのような想いを持つ消費者の方を顧客として囲い込めば、 それなりにやっていけるとは思っていました。もちろん何の保証もなかったんですけど。笑
いま何かこだわっていることはありますか
とにかく自分の信念としてあるのは、『真の美味しい野菜』を消費者の方にお届けすること。そのための基本は、 『種』と『土』にこだわることだと思っています。特に無農薬野菜を生産するのであれば、この2つにはこだわりをもつ必要があるかなと。
これから農家を目指す方に一言
やはりそれなりに初期投資はかかるので、お金は貯めておけということですかね。笑 というのは冗談ですが、とにかく農業に対してどのように関わっていくべきなのかビジョンを明確にして、 己の信念を持つことではないでしょうか。もちろん、いまから就農される方たちは大きな夢をもって、 転身される方たちばかりなので、自分なんかよりも壮大なビジョンがあると思いますが。笑